区割り

 「2173年、日本」の設定を少し変えよう。No.3を追加・修正して、No.4とする。

-----

 通信講座「雑誌記事入門コース」の第2月は、ニュースやトピックスなど「ニュース記事」がテーマ。

 テキストにあった例文は、
  いつ、どこで、誰が、何をした。
  どんな様子だったのか。
  何があったのか。
  周囲の反応。
 などが書かれた短い記事。

 よく考えたら、一番目にした回数が多い雑誌は、音楽専門誌だった。
 でも、インタビューが中心で、ニュース記事はなかった気がする。

 月刊誌の場合、「今月の出来事」と「来月のお知らせ」が掲載される。
 音楽雑誌の場合、「今月のライブレポート」と「来月発売のCDのお知らせ(インタビュー・紹介)」という構成になっている。

 ライブの日程も、CDの販売も、かなり前から分かっている。少なくとも「一月前」には、分かっている。だから、月刊誌でも「新しい情報」になるのだと思う。

 市や学校が発行する「広報」も、かなり前から分かっていることが中心。
 「こんなことがあります(告知)→こんなことがありました(報告)」という具合に、記事と記事が連続している。

 突発的な出来事は、速報として、テレビやネットで伝えられる。
 つまり、「新しさ・珍しさ」など、変化の単位が伝え方を決めるのだと思う。

----- -----

 では、「2173年、日本」を雑誌としてまとめるなら、「これまでの出来事→これからのお知らせ」は、どんな単位だろう?

 わたしは、1973年に生まれた。
 「死後も残るもの」をテーマにしたいので、生まれてから200年後の「2173年」を舞台に決めた。

 以下は、整理した「2173年、日本」の設定(No.4)です。

-----

 2173年に残っていたら、子孫から喜ばれるものは何だと思う?
 わたしは、汚染されていない水と食料だと思う。
 だから、人も自然の一部として生きる人々が守る「聖地」を設定に追加しよう。

 水源を守るためには、山林を守らなければならない。
 田畑を守るためには、種をとって、その土地にあった植物を栽培しなければならない。化学肥料をやめれば、手間が増えるだろう。単価も高くなる。しかし、自給自足を基本として、余った分を「商品」として売れば、経済的な問題は問われなくなると思う。

 水源地を守る山林を「聖域」に指定する。
 聖域の周りに田畑を作って「保護区」に指定する。

 海側には、世界と争うための工場を作って、「特別管理区」に指定する。
 国外の海と空の玄関先も「特別管理区」をとする。

 特別管理区の周囲には、商取引ができる「自由区」を作る。
 また、国内の主要交通機関(高速道路と新幹線)の出入り口にも「自由区」を作る。
 「自由区」から「自由区」は、主要交通機関を使って自由に移動できる。

 工場や研究施設も、国にとって大切な施設。
 しかし、原料の搬入や商品の流通を考えた場合、海側にある方がいい。
 また、聖域は「自然な状態を守ること」が目的だけど、特別管理区は「グローバル化した世界で勝つこと」が目的。変化がみえる場所にある方がいい。

-----

 自然を観察して、自然の一部として生きることは、誰でもできるわけではない。
 なぜなら、暮らしがとても厳しいから。

 でも、その土地が好きで、よい状態を保ちたいと思えるなら、望んで住みつくと思う。

 キャンプしたり、野宿したり、釣りや狩猟で食べ物を確保したり、アウトドアに向いた人は、いつの時代もいると思う。
 聖地は、大人のみ。体験したことは秘密だから、寮生活が待っている子どもは入れない。
 子どもだけ預けるか、12歳まで保護区で子育てして聖地に戻るか。

 自由な暮らしに憧れるけど、山林で寝起きできるほど丈夫でないなら、保護区で農業・林業をする。
 農業・林業が無理なら、保護区の生活機能(給食や医療や清掃)を引き受ける。

 聖域も保護区も、肉体労働が基本。病弱な人は住めない。
 ただし、加齢や病気、事故で働けなくなった場合は、とどまることができる。
 留守番や子どもの相手など、まだ「できること」をしてもらう。

 基本的に「人の役に立ちたい」「必要とされたい」という人しか聖域や保護区に入れない。
 人手が足りない時は、自由区から臨時で雇う。
 聖域や保護区に定住する人は、「自然の管理人」という役割を持っている。

 海は、養殖や栽培なら保護できる。
 しかし、遠洋漁業は、自由区の仕事にしよう。
 保護も規制もしないかわりに、本人次第で立身出世するチャンスがある。

 自由区で成功して、自由区で0~12歳まで育てた家なら、私有財産を持っている。
 しかし、保護区で生まれ育った子どもは、自由区でのし上がるための元手がない。
 身一つで勝負するしかない人にとって、漁師は魅力的な仕事になると思う。
 「乗組員から初めて、自分の船を持つ」など、将来設計が立てやすいから。

 特別管理区は、デスクワークも多い。病弱でも構わない。問われるのは、知識と技術。

 自由区の基本は、商取引と芸術。「路上から店舗、訪問販売、ネット売買」など、取引形態は自由。
 違うのは、唯一「税金」があること。
 税金を払った分だけ、払った都市での自治に関する発言力が増す。
 ただし、自由区から自由区への移動・移住は自由なので、あまりひどいことをすれば、誰もいなくなる。

-----

 聖域の特権は、自治にある。
 自然にとってよいことを判断して、実行する特権を与えられている。
 口出ししない代わりに、汚染や荒廃が発覚すれば重い罰が与えられる。
 地震など、どうしようもない問題は別。
 「商取引目的で乱獲した」などはだめ。

 特別管理区の特権は、豊富な研究費。
 指示しないかわりに、結果が求められる。
 ただし、基礎研究・原料加工は、報酬が低いかわりに、すぐに結果を出さなくてもよい。
 先端技術・最新アイテムは、報酬が高いかわりに、結果が求められる。「世界を相手に勝つこと」が求められる。

-----

 区割りは、以下のように決める。

 日本全体を「保護区」とする。
 保護区の中で、特に保全が必要な部分を「聖域」として、立ち入り禁止区域に指定する。
 国内外と交流する場所を「特別管理区」とする。工場と物流の拠点に指定する。
 特別管理区と保護区を結ぶ交通の要所を「自由区」とする。商業と芸術の拠点に指定する。

 「山林」と「田畑」が一番多くて、国土の一部を国外に開放して「都市」と「工場」を作る。
 自由区の人が、保護区を新幹線から見ることはできる。しかし、入ることはできない。

 たとえば、「横浜市」と「川崎市」を「自由区」に指定した場合、空港や港や工場は「特別管理区」に指定される。
 「横須賀市」や「鎌倉市」は、「保護区」となる。ただし、「駅周辺」は「自由区」となる。

 自然を荒らさない一番よい方法は、人が入らないこと。
 その土地のことを知らない人が入れば入るほど、荒れてしまう。
 都市には公園や庭園があるし、海もある。
 山林や田畑に入れなくても、行き詰まりはしないと思う。

-----

 「保護区」「自由区」「特別管理区」で生まれ育った子どもは、13~15歳で全寮制の工場で働く。
 工場での勤務態度や、寮での暮らしぶりで、行き先が決まる。
 特別管理区は、理工系に秀でていて、管理能力がある優秀な人が行く。
 保護区は、体が丈夫で、協調性のある人が行く。
 自由区は、商業や芸術を望む人と、特別管理区や保護区に入れない人がいく。

 地縁・血縁ではなく、「その子自身の性質」が問われる制度。
 親が反対しても、その子が卒寮式で宣言したことが実行される。

 他には、心身に障害がある場合、保護区で使用する製品を作る工場で働いてもらう。
 頻繁に仕事内容が変わらない環境を提供して、社会参加できるようにする。
 もちろん、保護を拒んで、自由区で自活することもできる。

-----

 小説の根底にあるのは、職業選択の自由に対する問いかけ。

 職業選択は、その人の生き方、考え方を決めてしまう。
 商売をしていれば、世間や人の動きに敏感になるだろう。
 自然の中で暮らしていれば、生き物の成長や季節の変化に敏感になるだろう。

 実際に実行に移そうとすれば、聖域や保護区に定住する人材が確保できないと思う。
 でも、それぞれの職業に必要な心構えが何かを捉えることができたら、「未来を選択する」をテーマにした小説として成立すると思う。

-----

 聖域や保護区は、国の中の「家庭」のような役割を持っている。「古いものから食べる」「あるものに手を加えてすます」など主婦ならだれでもするような「無駄を出さない工夫」が普通の世界。
 特別管理区は、国の中の「職場」のような役割を持っている。新しいもの、より良いものを求めて競争する世界。
 自由区は、国の中の「社交場」のような役割を持っている。面白いこと、好かれるものを提供する世界。

 国家の役割は、国防と外交と税金の再配分。
 財源は、自由区ごとにとる税金。「必要な額を用意する」という形にする。だから収入の調査はしない。都市の自治にかかわらない場合、税金が問われることはない。年金や医療保険を払う必要はない。そのかわり、最低限の生活保障はない。
 聖域と保護区は、現物支給による保護がある。日常雑貨や衣服、住居、調味料や自給できない食料を配給する。町医者くらいの医療はあるけど、高度医療設備はない。自由区には、高度医療設備がある。
 特別管理区は、研究に補助金が出る。機材などの購入にあてる。自由区の一部なので、報酬は給料。現物支給ではない。

 聖域と保護区と特別管理区に住む人は、配給があるので住民登録が必要。勝手に抜ければ、定住する資格を失う。
 自由区は、住民登録なし。移動も自由。

 12~15歳の子どもは、寮に集めて、自分で自分の未来を決めるチャンスを与えられる。
 だから、子どもが生まれた時は、生まれたことを申告しなければならない。
 自由区で暮らす両親が、保護なしでは子どもを育てられそうにない場合、保護区に戻ることができる。
 ただし、両親が寮で「保護区立ち入り可」の評価をもらった場合に限る。
 不可の場合、子どもだけ預かることになる。
 預かった子どもは、学生寮に隣接する施設で育てられる。

 学生寮の運営と、製造したものの配給は政府の仕事。
 石鹸工場を予定していたけれど、味噌や醤油を作る工場もいいかもしれない。
 保護区に配給するものを作った方が、自由区から集めた税金で、自由区から買い付けるより効率的だと思う。

 保護区と聖域には、土地の所有権がない。所有者は国。でも、利用権を持っているので、いきなり追い出すことはできない。
 保護区は、管理単位ごとに中央センターがある。荷物の集配や給食や医療と入浴と集会などの施設がある。
 住居は、トイレとシャワーとミニキッチンとベッドと机のシンプルな作り。
 老人はセンターの一番近く、12歳以下の子どものいる家族がその外側、夫婦だけの家族がさらに外側、一番外側に15歳以上の若者が住む。若者同士が、交流しやすいように配慮する。
 情報端末が、一人一台配られる。
 服は、夏、冬、春秋用が一年に1枚ずつ与えられる。古くなったら、袋やぞうきんになる。

 聖域は、キャンプしながら移動が基本となる。
 動植物の様子を見まわるのが主な役目。

 自由区は、私有地。土地の所有権を金銭で売買できる。でも、川や公園や道路は国有地。公園と道路は勝手に利用できない。でも、河川は清掃を条件に「利用可」とする。
 すべて金銭が必要では、行き場をなくしてしまうから、政府の土地の一部を開放する。

----- -----

 繰り返しになるけれど、わたしは「もしも、こんな世界になったら、自分ならどうするか?」を想像するところに意味があると考えている。実際に作ることは、求めてない。

 「規制のない自由な世界」と「保護するために管理された世界」を具体的に語ることで、どうしたいのかイメージを持てるようになれたらいいと思う。

 否定するにしろ、肯定するにしろ、ゼロから始めるより、何かあった方が考えやすいと思う。
 その「何か」になることを目指している。
 ゴールではなく、スタート。

-----

 保護区は、「国土を保護する」という役目があって、生活を保障されている。

 保障するためには、管理しないといけない。住民登録があるし、勝手に移住できない。
 保障の上限も定められている。必要最低限が与えられるから、使いやすいように改良する。欲しいものは作る。

 米は、100%自給を目指す。
 大豆が作れるところは、大豆も作る。
 麦も作る。

 塩、醤油、味噌、油などの調味料は配給。
 日用雑貨や医薬品も配給。

 朝は、ご飯とみそ汁と漬物。
 昼は、どんぶり御飯。
 夜は、ご飯とみそ汁とおかず。
 月に一度くらい、みんなで集まって珍しいものを食べる。
 焼き芋とか、収穫を祝ってみんなで食べる。

 自給自足が基本だから、上手に作れれば、美味しいものが食べれる。
 失敗すれば、美味しくない上に、量も十分にはないかもしれない。

 季節ごと、行事ごとに何かをするとか、日常的な楽しみはある。
 でも、知らない国を旅したり、珍しいものを食べる自由はない。
 「となりのトトロ」の世界が、一番イメージに近いかもしれない。

 手間暇かけたお美味しいものが食べられるけれど、季節や年によって大きく変わる。
 働いた分だけ使いやすい家になるけど、のんびりする暇はあまりない。

 中央センターごとに発行される地域通貨を使用する。
 登録番号に記録される電子マネーで、情報端末を通じて利用できる。
 保護区の仕事がひと段落したら、地域通貨を国が発行する通貨に両替して、自由区に遊びに行くことができる。
 ただし、自由区のものを保護区に持ち込むことはできない。

 保護区から出たら、借りた服に着替えて遊びに行く。
 食べたり、飲んだり、遊んだり、短期の旅行を楽しんで保護区に帰る。
 普段はあまりものですましている主婦が、主婦の集まりでランチを食べるような感覚。

 男性の場合は、省略。

 基本的に、自分がためたポイントで払わなければならない。
 だから、保護区のために働いていない12歳以下の子どもは、自由区に入れない。

 12歳以下のこどもは、保護区からでなければ、何をしても自由。
 勉強して、特別管理区を目指してもいい。
 大人の手伝いをして、保護区に戻ることを目指してもいい。
 特技を磨いて、自由区で成功することを目指してもいい。

 読み書きと計算は、できた方が有利なので、子ども同士で教え合う。

-----

 自由区は、「保護区を支える」という義務がある。
 納税以外、なんの規制もないけれど、保障もない。

 国が発行した通貨を使用する。
 国外との取引も可能。

 高額納税者が集まって、街の自治を担当する。
 選挙権はないけど、売り上げが下がれば納税額も下がるので、不買運動で権力の座から下ろすことはできる。
 他の都市に逃げ出すこともできる。

 結果に対して、「YES=その会社を利用する、NO=その会社を利用しない」で答える。
 政策で選んだり、方針に意見をいったりはしない。

 何らかの社会的な活動を継続的に行っていない限り、毎年納税することは難しい。
 親から受け継いだだけなら、納税するほど資産が減っていく。
 不買運動をしなくても、自然にいなくなる。

 中小企業が少額ずつ出し合って、自治会に代表者を送るのもありだと思う。
 何が起きるのか、わたしにはよく分からないけど、送られた代表者は大変そう。

 自由区は厳しい競争社会だから、いろいろな問題が起こりそう。
 暗黒街やスラムもできると思う。

 働き者には優しい制度。
 でも、弱者や敗者には厳しいと思う。
 ただし、保護区は国の管理下にあるけれど、自由区は管理されていないので、家族や友人が守ることはできる。
 お金があれば、そんなに困らない。

-----

 小説の主人公は、保護区で生まれ育った15歳の少女。
 内容は、「卒寮式が始まってから終わるまで」で400字詰めで60枚くらいになる予定。短くなることはあっても、長くなることはない。

 式の間、寮での出会いや、保護区での出来事、自由区への期待などが交錯する。
 自分の人生が決まる大事な宣言なので、体裁のよい理想的な返事では、不安に飲み込まれてしまう。

 小説には、自由区は登場しない。
 でも、少女が想像する自由区像は出てくる。
 彼女の自由区のイメージは、入寮と卒寮の時に演奏する自由区の音楽家がベースになっている。

----- ----- -----

 60枚以上の長編の場合、大小合わせて、10回以上設定の変更を繰り返す。
 だまだま曖昧な点が多いけれど、定まってきた部分も多い。

 でも、あと2年で準備が終わるんだろうか。
 書けるのだろうか。
 まだ一行も書いてないから、ちょっと心配。

-----

 小説部分だけ自分で書いて、関連記事は依頼した方がよいものになるかもね。
 編集も、わたしにできるんだろうか?
 そもそも「雑誌の形にまとめる」という思いつきは、向いた表現なんだろうか?

 すべては、原稿が完成してから考えればいいか。
 「竹林の家」は2011年、「2173年、日本」は2013年の間に完成させたい。
 どちらもブクログに登録するつもりだけど、雑誌としてまとめるなら、二つとも読み物として入れて出版したいなあ……自力でやるのは無理そう。自費出版じゃない出版に応じてくれる出版社を探そう。

 出版社に面白いと思ってもらえないなら、自費で出しても結果は同じだと思う。
 どうなるにしても、問い合わせるのを嫌がっていたら、前には進まない。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック